凩です。

空の巣症候群など、人生の一区切りとなる子育て終了後に、自身を振り返り人生の目的を見失う方がいると言います。

学生時代は生き方の模索と勉強に必死に、
社会人になると、身の振り方の模索、次世代の育成に必死になります。

人生でやっと一息できるのは、もしかしたら数十年間育ててきた子どもが巣立ちをした時なのかもしれません。
個人差はあるでしょうが、50、60歳代くらいでしょうか。

この時期になると、定年退職など、他の場面でも環境の変化があるだろうし、
体調や健康面でも不安が出てくるもかもしれません。

子どもの自殺が話題になる昨今ですが(10代の死亡原因のトップが自殺というのは痛ましい事実です)、
実は60歳代以上、そして高齢者の自殺者が多いという事実も見過ごせません。

身近な人が自殺をすると、「なぜ自分は気づいてあげられなかったのだろう」という自責の念が残されます。
その結果、人の苦しみに気づけなかった自分が自身の楽しみや幸せを求めてはいけない、という気持ちが現れます。

ごもっとも。
でも、このような形で自殺の連鎖が起きることも望ましくありません。

自分に価値がないと思うなら、これからで作っていけばよいのです。
他人を苦しませるために自らを殺す人などいないと思います。
時間はかかるだろうけど、亡くなった後も「大切な人を守るために」生き続けることはとても尊く、価値のあるものだと思います。

自殺の予防はわが国含め、深刻な課題となっていますが、
身近な人が自殺をした、という人の心理を知り、その人の新たな前進に向けていかに手助けできるのか、
ということも、考えなければなりません。