平成最後の年ですね。
5月からは「令和」になるとのことです。
(※ところで、今「令和」一発変換されました。すごいものです)

さて、ジェームズ・R・チャイルズJames R. Chiles氏による論文、初出は2001年です。
2001年といえばアメリカの同時多発テロという大惨事が起きた年ですが、当然原著にその記載はありません。

人は何年も「最悪の事故」に遭遇し、対策を強化し続けてきたにも関わらず、このような事故は後を絶ちません。

本書では多くの具体的な事故について検証しながら、それらを防ぐためにはどうあるべきかを述べています。
スリーマイルアイランドでもチェルノブイリでも、その他多くの事故でも、
重要なのは現場の連絡調整機能と個々の技術力、専門性、
そして最後は各人のプライドがとても重要だと感じました。

本書によれば、コネチカット州グロトンの潜水艦博物館には「ダメージコントロール十戒」という貼り紙があり、
その第九の戒律は「一縷の望みがあるかぎり艦を守るためにあらゆる手段をつくせ」だそうです。

「あきらめるな!現場人としての誇りとプロ意識を持て!」と勇気づけられる、身の引き締まるメッセージですね。

文庫 最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか (草思社文庫) [ ジェームズ・R・チャイルズ ]

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