凩です。
東京は大変な雪のようで。お疲れ様でございます。
さて、岡田尊司さんの著作。『愛着障害』がロングセラーになっている方ですね。
「はじめに」の読点の多さにうんざりしましたが、本文一番最初の生命の誕生の描写は読んでてワクワクしました。さすがお医者さん、感動的な書き出しです。
さて、本書は主に青年期までの若者、具体的には子ども~社会人数年目の精神疾患について概論的に紹介しています。
新書版精神疾患の概論書ですね。
身体醜形障害、神経性無食欲症(拒食症)などから鬱病まで、幅広く網羅しています。
私としては、境界性パーソナリティ障害への対応として、幼少期から足りてなかった愛情を与えなおすか、
社会人として本人に自分で乗り越えるよう現実を突きつけるか、という2パターン、
そのどちらもありうるということが知れて、一つ学びになりました。
また、もう一つ学んだこととしては、
カウンセリングが万能ではないということ。
今回の引用としてタイトルに書かせていただいた、躁状態の患者に対する関わり方です。
躁病とは医学的には双極性障害と言い、すなわち躁鬱病を指します。
つまり、躁状態にある患者は周期的に鬱状態にもなるということ。
患者には二面性があり、性格などではなく相反する感情を持っています。
それが、躁状態の人に肯定的態度のカウンセリング的関わりをするとどうなるかというと、
躁状態のその人の行動が強化されるんでしょう。
その結果、宝くじをさらに買ったり、株に全財産つぎ込んだり、
やったこともないスキーでいきなりジャンプ一回転を試みたりするのかもしれません。
躁鬱病は精神状態というより病気として認識し、正しい診断と治療をすることがいいようです。
薬物療法が有効であるということも知られるようになりました。
あとは気長に休むことだそうです。
子どもの「心の病」を知る児童期・青年期とどう向き合うか【電子書籍】[ 岡田尊司 ] 価格:750円 |