こんばんは、凩です。

雨のなか歩いて、本が濡れてしまいました。ショック。

さて、文体はやや硬めで冷静だが取材力と作品の完成度はさすが、多島斗志之さん。

本書はミステリに分類されると思うので、あまりネタバレはできませんが、

(というより、ぜひはじめからよーく読んでいただきたいです)

この作品の魅力を紹介していこうと思います。

戦前・戦後のベルリンと六甲。

時系列が交互に代わりながら、いつしか物語の結論に集約します。

和暦と西暦が織り交ざり、また年齢の情報が沢山出てくるので、

時系列を追うのは難しくないと思いますが…

ラストスパートでは二転三転のどんでん返しが起こります。

綾辻幸人『十角館』のどんでん返し部分をうっかり見てしまった私としては、

先は読まずに我慢しながら状況を整理しつつ読み進めていきました。

今回は爽快にやられました。

「あっ」

となったあと、

「え!?」

となります。

少年少女の淡い恋のあるあるも良かったですが、

大人の淡くない感情も垣間見れます。

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