どうもこんばんは、凩寒月です。
今夜も暑いですね。
日本周辺に台風が3つ、今夜は荒れますね。
暴風域にお住まいの方、お気をつけて。
さて、私の尊敬する一人、宮部みゆきさんの原点。
ファンタジー小説ではありません。純文学です。
「魔術」というと、私はすぐファンタジーを期待してしまいますが…笑
北上次郎さんの解説でも書かれていたとおり、
本作品は読者が予想しないような展開が次々と起こる、
非常に読み応えのあるものでした。
クライマックスでは、学友の存在もしっかりと意味のあるものとなり、
主人公の、「敵役」への賞賛からも見える人間の多面性、
終盤で生きた者たちの「生きている理由」など、
本小説を読み始めるときにある決意をしていた私にとって、
とても勉強になり、刺激になり、
また、主人公・実父・和子のやさしさが象徴される場面や台詞に感動を覚えました。
余談ですが、
宮部みゆきさんの作品を読むとき、
私はヒロインの魅力的な描写について注意しています。
今回のヒロインは和子さんなんだろうけど、
私が一通り読んだ感想では、地の文では冷めた感じ。
むしろ私が期待したような人間味あふれる女性は
真紀さんでした。
終始シリアスな役回りでしたが、主人公で従弟の守くんとのお茶目な掛け合いに
心が和みました。こういう間柄じゃないとできないようなやりとりでしたね。
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