今日ホワイトデーだったんですね。全然意識してなかった。

元法務教官である草薙厚子氏のエッセイ。

発達障害に対しては様々なことが議論されています。

本書も、他の方のレビューでは辛口なコメントが見られます。

直接関わったわけではない人間の主張ですから、

どこまでを事実として書くか

どれを客観的な材料とするか

が非常に難しくなるでしょう。

もし体験談だったら、

全部自分の感じたこと考えたこと体験したこと

などを、主観的に書いても

(それが主観であると認めているのなら)いいのかもしれませんが。

マスコミはじめ、ジャーナリストは当事者意識をきちんとしないと

「所詮他人事」と叩かれてしまいます。

さて、本書における

発達障害は早期発見、早期療養が必要だという主張は

私もその通りだと思います。

特別支援教育の目的は自立を図ることであり、

それはつまり「一人でも生きていけるようにする」

こと、といえるでしょう。

当然これは特別支援教育のみならず、すべての人間に対してもいえることです。

だから、障害があることを知って、援助を受けることはもちろん必要ですが、

最終的には自分の特性を理解し、社会の一員として

すべきことをし、すべきでないことはしない

ということがきちんとできるように訓練していかなければなりません。

また、本書の「発達障害に理解のある学校・先生」の指導は、なるほど、と思います。

特にストレスマネジメントの風船とハチの一刺しのたとえ話。

こういった、発達障害に限らず、すべての人間にもすんなり理解できるような

気持ちの分析・コントロール指導が重要なのでしょう。

偉そうに書きましたが、私も発達障害と深い関わりがあるわけではありません。

なので、私も当事者ではないでしょう。

ただ、私は仕事上彼らと関わります。

彼らの、はたから見たら「不可解な思考・行動」についても見ています。

でも彼らも社会の一員。

みんなで幸せになれるような社会を創っていくために、

私も考え続けなければなりません。

ドキュメント発達障害と少年犯罪 [ 草薙厚子 ]

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